AIの活用方法

AI検索に選ばれるための構造化データ(JSON-LD)の書き方ガイド

「Googleの検索結果にAIの回答が表示されるようになって、自社のサイトへの流入が減ってしまうのではないか……」と、不安を感じていませんか?

Googleが導入したAIによる検索体験「SGE(Search Generative Experience / 現在はAI Overviews等へ移行中)」の普及により、SEOの戦い方は大きく変化しました。AIはWebサイトの内容を単にスキャンするだけでなく、その「意味」を理解しようとします。ここで重要になるのが、AIにWebサイトの情報を正しく、かつ効率的に伝えるための「構造化データ(JSON-LD)」の実装です。

この記事では、AI検索時代においてなぜ構造化データが不可欠なのかという理由から、SGE対策として優先的に導入すべきスキーマの種類、そして初心者でもミスなく実装できる具体的な書き方までを徹底解説します。この記事を読めば、AIに「信頼できる情報源」として選ばれるための土台を築くことができます。


1. AI検索(SGE)時代に構造化データが必須となる理由

GoogleのAI検索は、従来のキーワードマッチングではなく、エンティティ(実体)同士のつながりを理解する「セマンティック検索」をベースにしています。

1-1. AIの「理解」を助ける翻訳機になる

人間がWebページを見れば「これは商品の価格だ」「これは著者のプロフィールだ」と一目で分かりますが、AIにとっては単なるテキストの羅列に過ぎない場合があります。構造化データを用いることで、「この数字は価格である」「この人物はこの分野の専門家である」というメタ情報をAIに直接伝えることができます。

1-2. AI Overviews(旧SGE)の引用元に選ばれやすくなる

AIが回答を生成する際、根拠となる情報源をWeb上からサンプリングします。構造化データで整理された情報は、AIが「正確で構造的なデータ」と判断しやすいため、回答内のリンクや引用元としてピックアップされる確率が高まります。

1-3. E-E-A-T(専門性・権威性など)を明示できる

近年のSEOで最も重視される「E-E-A-T」。構造化データを使えば、コンテンツの著者(Person)や運営組織(Organization)の情報を詳細に記述できます。これにより、AIに対して「誰が発信している信頼できる情報か」を論理的に証明できるのです。


2. SGE対策で優先すべき構造化データの種類

すべての構造化データを実装するのは大変ですが、AI検索対策として特に効果が高いものは限られています。以下の5つを優先的に検討しましょう。

2-1. Article(記事)/ BlogPosting

ニュースやブログ記事に適用します。公開日、更新日、著者情報、見出しなどを正しく伝えることで、最新ニュースとしての信頼性を高めます。

2-2. Product(商品)

ECサイトには必須です。価格、在庫状況、レビュー、星評価などを記述します。AI検索では「おすすめの商品」として比較表形式で表示されることが多いため、ここを充実させることがコンバージョンに直結します。

2-3. FAQ(よくある質問)

ユーザーの疑問に対してAIが回答を作る際、FAQ構造化データは非常に強力なリファレンスになります。質問と回答をセットで記述することで、AIが生成する回答の「型」として採用されやすくなります。

2-4. Review / AggregateRating(評価)

信頼性の証となるレビュー情報は、AIが「評判の良いもの」を優先して提示する際の重要な指標となります。

2-5. Organization / Person(組織・人物)

「誰が書いたか」を定義します。SNSプロフィールやWikipedia、他の執筆記事へのリンク(sameAs)を紐付けることで、AI内での信頼スコアを向上させます。


3. 実践!JSON-LDによる構造化データの書き方

Googleが推奨している記述方式「JSON-LD」を用いた、具体的なコード例を紹介します。HTMLの<head>内、あるいは<body>内のどこに記述しても動作します。

3-1. 【基本】Article構造化データのテンプレート

ブログ記事などで使用する最も標準的な形式です。

JSON

<script type="application/ld+json">
{
  "@context": "https://schema.org",
  "@type": "BlogPosting",
  "headline": "AI検索に選ばれるための構造化データガイド",
  "image": [
    "https://example.com/photos/1x1/photo.jpg"
   ],
  "datePublished": "2026-01-10T08:00:00+09:00",
  "dateModified": "2026-02-05T09:20:00+09:00",
  "author": [{
      "@type": "Person",
      "name": "山田 太郎",
      "url": "https://example.com/profile/yamada"
    }]
}
</script>

3-2. 【応用】FAQ構造化データのテンプレート

AIの回答生成を促すための形式です。

JSON

<script type="application/ld+json">
{
  "@context": "https://schema.org",
  "@type": "FAQPage",
  "mainEntity": [{
    "@type": "Question",
    "name": "SGE対策に構造化データは本当に効果がありますか?",
    "acceptedAnswer": {
      "@type": "Answer",
      "text": "はい、AIがコンテンツの意味を正確に把握する助けとなるため、引用元に選ばれる可能性が高まります。"
    }
  }]
}
</script>

4. 失敗しないための実装手順とチェックツール

コードを書くだけでは不十分です。正しくAIに認識されているかを確認するまでがセットです。

4-1. ステップ1:スキーマの選定

Schema.orgの公式サイトで、自社のコンテンツに最適なタイプを探します。基本的にはGoogleの検索ギャラリーにあるものから選べば間違いありません。

4-2. ステップ2:リッチリザルトテストでの検証

コードを作成したら、Google公式の「リッチリザルトテスト」にURLまたはコードを貼り付けます。「有効なアイテム」と表示されれば合格です。

4-3. ステップ3:サーチコンソールでのモニタリング

公開後は、Google Search Consoleの「拡張」レポートを確認しましょう。エラーが発生していないか、何ページがインデックスされているかを定期的にチェックします。


5. AI検索対策としての構造化データ運用のコツ

単に設置するだけでなく、マーケティング視点で以下の運用を心がけてください。

5-1. コンテンツ内容との一致(絶対条件)

構造化データに記述した内容と、実際のページ上のテキストが異なると、Googleから「スパム」とみなされるリスクがあります。価格や在庫状況などは常に同期させましょう。

5-2. 複数のタイプを組み合わせる

1つのページに「Article」と「FAQ」の両方を記述しても問題ありません。むしろ、多角的に情報を定義することで、AIがそのページを「情報の宝庫」として認識しやすくなります。

5-3. 著者情報の「sameAs」プロパティを強化する

著者のPerson構造化データ内に、SNS(XやLinkedIn)のURLをsameAsで記述してください。AIはWeb上の情報を結びつけて個人を特定するため、SNSでの活動も信頼性の裏付けになります。


6. まとめ:構造化データはAI時代の「名刺」である

AI検索(SGE/AI Overviews)の台頭により、SEOは「順位を競う」フェーズから「AIの知識体系(ナレッジグラフ)に組み込まれる」フェーズへと移行しました。

  • 構造化データはAIに対する「情報の翻訳機」である。
  • FAQやProductなど、AIが好む形式を優先して実装する。
  • JSON-LD形式で記述し、公式ツールで必ずエラーチェックを行う。
  • 著者情報を紐付け、E-E-A-Tを論理的に証明する。

これらの対策を講じることで、AI検索からの流入を確保するだけでなく、ユーザーに対しても「整理された信頼できるサイト」という印象を与えることができます。まずは、主力記事の1つにFAQ構造化データを導入することから始めてみませんか?


FAQ:よくある質問

Q1. 構造化データを入れるだけでAI検索の1位になれますか? いいえ、構造化データはあくまで「理解を助けるもの」であり、コンテンツ自体の質(網羅性、独自性)が低いと引用はされません。しかし、質の高いコンテンツに構造化データを加えることで、選ばれる確率は劇的に上がります。

Q2. WordPressを使っていますが、プラグインでも対策できますか? はい、「Yoast SEO」や「Rank Math」などのSEOプラグインを使えば、管理画面から入力するだけで自動的にJSON-LDを生成してくれます。より細かく設定したい場合は、カスタムHTMLブロックなどで直接コードを挿入することも可能です。

Q3. 構造化データはスマホ対応(モバイルフレンドリー)に影響しますか? 直接的な表示スピードへの影響は軽微ですが、Googleはモバイル版のページを優先してクロール(モバイルファーストインデックス)するため、モバイル版にも必ず構造化データが含まれるように設定してください。

Q4. 古い形式(Microdata)からJSON-LDに変えるべきですか? GoogleはJSON-LDを強く推奨しています。現在Microdataを使用している場合、すぐにエラーが出るわけではありませんが、今後のメンテナンス性やAIへの親和性を考えるとJSON-LDへの移行をおすすめします。

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